Instagramのエンゲージメントとは|計算方法とインサイトで見る指標

📅 公開日: 2026年10月10日

Instagramのエンゲージメントとは、投稿・リール・ストーリーズを見た人が取った反応の量、またはその反応が起きた割合を指す言葉です。インサイトの画面を開くと、いいね、コメント、保存、シェア、リーチなど似た名前の数字が並び、どれを足してどれで割れば「エンゲージメント」になるのかで迷いやすくなります。

先に整理しておくと、Metaの開発者向けドキュメントには、インタラクション系の指標それぞれの定義が載っています(Instagramメディアのインサイト、Instagramアカウントのインサイト)。一方で、確認した両ページには「エンゲージメント率」を求める計算式そのものは書かれていません。つまり、率の計算は公式の定義ではなく、運用の現場で使われている計算例のどれかを自分で選ぶ作業になります。

この記事では、公式ドキュメントで確認できる指標の意味を先に押さえ、そのうえで計算式の例を並べ、仮の数字で計算を通します。そして分母の選び方、数字を集めるときの制約、読み違えやすい点まで順に見ていきます。率を上げるための施策は別の記事に任せ、ここでは「何を数えて、どう計算し、どう読むか」に絞ります。上げ方を知りたい場合は インスタのエンゲージメント率の上げ方 を合わせて読むと流れがつながります。

目次

エンゲージメントとは何か|「反応の量」と「反応の割合」を分けて考える

ソウタのAIインスタ大学(無料・LINE)

Instagram運用をAIと一緒に学べる無料講座の案内を、LINEで受け取れます。

ソウタのAIインスタ大学(無料・LINE)

エンゲージメントとは、Instagramの投稿やリール、ストーリーズに対して見た人が行ういいね、コメント、保存、シェアなどの反応のことで、その反応を人数や回数で割った割合をエンゲージメント率と呼ぶのが一般的な使われ方です。

この言葉は、文脈によって二つの意味で使われます。一つは「反応の合計数」で、たとえば「この投稿のエンゲージメントは120件だった」という言い方です。もう一つは「反応の割合」で、「リーチに対するエンゲージメント率は6%だった」のように、分母を決めて割った値を指します。数と率が同じ言葉で呼ばれるため、会話の中で片方だけを指しているのにもう片方と取り違える場面がよく起きます。

Meta側の用語では、反応の合計を表す指標は total_interactions(インタラクション合計)という名前で用意されています。運用の話題で言う「エンゲージメント数」とほぼ同じ位置づけの指標です。アプリ画面での名称や並び順はアップデートで変わることがあるため、自分のアカウントの画面で実際の名称を確かめておくと安心です。

もう一つ押さえておきたいのは、反応の種類ごとの重みづけです。確認した公式ページ(投稿単位、アカウント単位)には、保存はいいねより価値が高い、コメントはシェアより重要といった序列は書かれていません。種類ごとの優劣を断定する説明を見かけても、公式で根拠を確認できない限り、この記事では公式に根拠がある範囲だけを扱い、反応の種類は「別々の行動」として並べて見る立場をとります。

数と率を使い分ける目安は単純です。1本の投稿の手応えを見たいときは反応の数、複数の投稿やアカウント同士を比べたいときは率を使います。後者では分母によって結果が変わるので、次章以降で分母の候補を順に見ていきます。

インサイトで確認できる指標の全体像|名前と意味を一覧にする

インサイトの指標は、反応を数える指標(いいね、コメント、保存、シェアなど)と、見られた規模を数える指標(リーチ、閲覧回数)に大きく分かれ、エンゲージメント率は前者を後者などで割って作ります。

下の表は、公式ドキュメントに載っている指標のうち、エンゲージメントの話題でよく使うものを抜き出したものです。名称はAPI上の指標名で、日本語の呼び方はアプリ画面の表記と一致しない場合があります。説明の要点は 投稿単位の公式リファレンス と アカウント単位の公式リファレンス の記載に沿っています。

指標名 日本語の目安 公式の説明の要点 主な対象
likes いいね メディアへの「いいね!」の数 投稿・リール
comments コメント メディアに付いたコメントの数 投稿・リール
saved(アカウント単位では saves) 保存 メディアが保存された回数 投稿・リール
shares シェア メディアがシェアされた数 投稿・リール・ストーリーズ
replies 返信 ストーリーズへの返信の合計数 ストーリーズ
reposts 再投稿 再投稿の数から、削除された再投稿を引いた数 投稿・リール・ストーリーズ
total_interactions インタラクション合計 いいね、保存、コメント、シェアの数から、取り消し分などを引いた数 投稿・リール・ストーリーズ
reach リーチ 少なくとも1回は閲覧したユニークなユーザーの数(推定値) 投稿・リール・ストーリーズ
views 閲覧(再生・表示)回数 コンテンツが再生または表示された回数(開発中の指標) 投稿・リール・ストーリーズ
accounts_engaged インタラクションしたアカウント数 コンテンツとインタラクションしたアカウントの数(推定値) アカウント全体

表のうち reach、views、accounts_engaged は公式ページ上で「推定値」または「開発中」と添えられています。ぴったりの実数ではない可能性があり、定義も今後変わりうるという前提で読むのが安全です。数字が数件ずれていても、それだけで集計ミスと決めつけないようにします。

この表を使うときのコツは、「数える側」と「見られた規模の側」を分けて眺めることです。前者はユーザーが何かを押した結果、後者は表示された結果であり、同じ投稿でも増減の理由が異なります。反応が少ない理由を探すときは、表示そのものが少ないのか、表示されたのに反応が起きていないのかを切り分けるところから始まります。

反応を数える指標の定義と読み方|いいね・コメント・保存・シェア・返信・再投稿

反応を数える指標は、いいね、コメント、保存、シェア、返信、再投稿の6種類で、それぞれ対象になるコンテンツの種類が異なるため、リールとストーリーズで同じ項目が並ぶとは限りません。

公式リファレンスの記載では、いいねとコメントは投稿とリールが対象で、保存も投稿とリールです。シェアは投稿・リール・ストーリーズが対象に含まれます。返信はストーリーズに寄せられたものを数える指標で、再投稿は投稿・リール・ストーリーズのいずれにもあり、削除された再投稿は差し引かれます(公式リファレンス)。つまり、ストーリーズの反応とフィード投稿の反応を同じ項目で単純に並べると、そもそも存在しない項目が混ざることになります。

読み方としては、まず「軽い反応」と「手間のかかる反応」を意識すると整理しやすくなります。いいねは1タップで済み、コメントは文字を打つ手間がかかり、保存やシェアは後で見返す、誰かに渡すといった目的を伴います。ただし、この序列が公式に定められているわけではないため、あくまで自分の投稿を振り返るときの切り口として使います。

コメントについては、数だけでなく中身を見る価値があります。質問が付いているのか、感想なのか、スタンプだけなのかで、次の投稿で何を補うべきかが変わります。返信の仕方によって会話が続く場合もあるので、具体的な返し方は インスタコメントの返し方 も参考になります。

ストーリーズの返信数には注意が必要です。公式リファレンスには、ヨーロッパと日本のユーザーが作成したストーリーズでは、API経由の replies 指標が値0を返すという注記があります。これはAPIの仕様に関する記載で、アプリ画面の表示と同じとは限りません。ストーリーズの返信を分析に使う場合は、アプリ上で見える返信(ダイレクトメッセージ側)と突き合わせ、数え漏れがないか確かめる運用が現実的です。

再投稿(reposts)は、再投稿の数から削除された分を引いた数です。公式の説明は数の定義だけで、再投稿が閲覧やフォローにどうつながるかまでは述べていません。そのため、再投稿が増えた事実は事実として記録しつつ、その効果を断定する書き方は避けます。

まだ迷っている方へ

S.Tepの内容は公式ページでご確認ください

インタラクション合計(total_interactions)が数えるもの・数えないもの

インタラクション合計とは、いいね、保存、コメント、シェアの数から、いいねの取り消し、保存の取り消し、コメントの削除分を差し引いた値で、エンゲージメント率の分子として使われることの多い指標です。

公式リファレンスの説明では、total_interactions の内訳として挙がっているのは、いいね、保存、コメント、シェアです。そこから、いいね取り消し、保存取り消し、コメント削除の数が引かれます。つまり、いったん押された反応が取り消されると、合計値が後から下がる可能性があります。時間をおいて同じ投稿を見たときに数字が違って見えるのは、新しい反応が増えるだけでなく、取り消しも反映されるためです(公式リファレンス)。

同じページには、comments、likes、views、total_interactions のような指標はオーガニック(広告ではない)のインタラクションだけを報告し、広告に対するインタラクションは数えないという記載があります。投稿を広告として配信した場合、その広告上の反応は投稿単位の total_interactions には入らない、ということです。

一方、アカウント単位の total_interactions は、投稿・ストーリーズ・リール・動画・ライブ動画のインタラクションの合計で、宣伝コンテンツでのインタラクションも含むと説明されています(アカウント単位の公式リファレンス)。同じ名前の指標でも、投稿単位は広告を含まず、アカウント単位は広告を含むという違いがあり、両者を足し引きして比べることはできません。

また、Facebookログインを使うAPIには total_likes、total_comments、total_views のように、宣伝されたメディアや広告での反応を含む別の集計指標があります。名前が似ているため混同しやすいものの、別物として扱います。運用の記録をとるときは、「広告込みの数字」か「広告を除いた数字」かを表の見出しに書き添えておくと、後から読み返したときに迷いません。

なお、公式の説明に replies(ストーリーズの返信)は含まれていません。ストーリーズで反応を総合的に見たい場合は、シェアや返信、ナビゲーション(タップして戻る、進む、終了するなどの動き)を別々に記録し、合計の1つの数字にまとめないほうが、何が起きているかを読み取りやすくなります。

リーチ・閲覧回数・インプレッションの違い|分母に使える数字を整理する

リーチは「見たユニークなアカウントの数」、閲覧回数(views)は「再生または表示された回数」で、同じ人が2回見た場合にリーチは1、閲覧回数は2と数える点が異なります。

公式リファレンスでは、reach を少なくとも1回は閲覧したユニークユーザーの数と説明し、インプレッションとは異なること、同じアカウントが複数回見た分もインプレッションには含まれることを述べています。また、reach は推定値である旨も明記されています。views については、コンテンツが再生または表示された回数と定義され、開発中の指標とされています(アカウント単位、投稿単位)。

数字 数え方 同じ人が2回見たとき 分母として使うときの注意
リーチ(reach) 見たユニークなアカウント数 1と数える 推定値のため、実数とずれる可能性がある
閲覧回数(views) 再生または表示された回数 2と数える 開発中の指標で、定義が更新される可能性がある
インプレッション(impressions) メディアが閲覧された合計回数 2と数える 2024年7月2日以降に作成されたメディアでは廃止
フォロワー数 アカウントをフォローしている人数 該当しない フォロワー以外に表示された分は分母に入らない

インプレッションは、投稿単位では2024年7月2日以降に作成されたメディアで廃止され、それ以前のメディアでのみ使えます。アカウント単位でも、v22.0以降およびすべてのバージョンで2025年4月21日に廃止され、代わりに views が導入されたと記載されています。昔の解説記事にある「インプレッションを分母にしたエンゲージメント率」は、いまのインサイトでは再現できない場合があるため、使う前に自分の画面に項目があるかを確認します。

フォロワー数は、インサイトの指標ではありませんが、分母としてよく使われる数字です。ただし、リーチとフォロワー数は別々に数えられる数字のため、フォロワー数を分母にすると「フォロワーのうち何割が反応したか」とは違う意味合いの数字になります。リーチが何によって変わるかについては、表示のされ方を扱った関連記事で整理しています。

リールの閲覧回数を軸に伸ばし方を考えたい場合は、インスタリールがバズる方法 のように、作り方の側から整理した記事と併せて読むと、数字と施策がつながります。

エンゲージメント率の計算式の例|公式定義ではなく「業界で使われる計算例」

エンゲージメント率の計算式は、分子にインタラクション合計を置き、分母にリーチ、フォロワー数、閲覧回数のいずれかを置いて100を掛ける形が代表的で、どれも公式に定められた定義ではなく運用上の計算例です。

前述のとおり、確認した公式ページ(投稿単位、アカウント単位)にはエンゲージメント率の式が載っていません。したがって、以下の式は「業界で使われる計算例の一つ」であり、Instagramの正式な指標ではありません。外部のレポートやツールが公開している率と数字を比べるときは、どの式で計算しているかを先に確認しないと、同じ「エンゲージメント率」という名前でも別の数字を見比べることになります。

式の呼び名 計算式 向いている見方 注意点
リーチ基準 インタラクション合計 ÷ リーチ × 100 実際に見た人のうち、何割が反応したかを投稿ごとに比べる リーチは推定値。フォロワー外の閲覧も含まれる
フォロワー基準 インタラクション合計 ÷ フォロワー数 × 100 アカウント全体の熱量を、フォロワー規模に対して見る フォロワー以外の反応も分子に入る。フォロワー数は日々変わる
閲覧回数基準 インタラクション合計 ÷ 閲覧回数 × 100 リールなど、繰り返し再生されるコンテンツを比べる 同じ人の複数回の閲覧が分母に入る。views は開発中の指標
簡易版(いいね+コメント) (いいね+コメント)÷ リーチ × 100 保存・シェアを取らずに、手計算で素早く見る 保存・シェアの情報が失われる

どの式でも、分子と分母を同じ期間・同じ範囲(投稿単位なら同じ投稿、アカウント単位なら同じ期間)にそろえるのが前提です。たとえば、分子を1本の投稿の合計にしながら、分母をアカウント全体の1か月のリーチにする、といった組み合わせは意味を持ちません。

また、計算結果はパーセントで表示しても、小数第何位まで見るかで印象が変わります。小さな数字同士の比較では、1件の反応の増減で率が大きく動くため、小数点以下の差に意味を持たせすぎないようにします。

仮の例で計算してみる|分母を変えると順位が入れ替わる

同じ2本の投稿でも、分母をリーチにするかフォロワー数にするかで、どちらの率が高いかが入れ替わることがあり、これは計算式の選び方が結論を左右することの典型例です。

次の表は、説明のために作った仮の数字です。実在のアカウントの値ではなく、良い・悪いの基準でもありません。フォロワー数は5,000人、いいね取り消しなどの差し引きは発生していないものとして計算します。

項目 投稿A(仮の例) 投稿B(仮の例)
いいね 80 30
コメント 6 2
保存 24 3
シェア 10 1
インタラクション合計 120 36
リーチ 2,000 500
閲覧回数 3,000 800
リーチ基準の率 6.0% 7.2%
フォロワー基準の率(フォロワー5,000人) 2.4% 0.72%
閲覧回数基準の率 4.0% 4.5%

計算の手順は、まずインタラクション合計を出すところから始まります。投稿Aは 80+6+24+10=120、投稿Bは 30+2+3+1=36 です。リーチ基準は 120÷2,000×100=6.0%、36÷500×100=7.2%。フォロワー基準は 120÷5,000×100=2.4%、36÷5,000×100=0.72%。閲覧回数基準は 120÷3,000×100=4.0%、36÷800×100=4.5%となります。

ここで見えるのは、リーチ基準と閲覧回数基準では投稿Bのほうが高く、フォロワー基準では投稿Aのほうが高いという入れ替わりです。投稿Bは見た人の中では反応が起きやすかった一方で、見られた規模が小さかったため、フォロワー全体に対する割合は低くなっています。逆に投稿Aは、規模が大きく、反応の絶対数も多いという特徴があります。

この例から言えるのは、「どちらの投稿が優れているか」ではなく、「どの問いに答えたいか」によって使う式を変える必要があるということです。投稿の中身の良し悪しを知りたいならリーチ基準、フォロワーとの関係の濃さを知りたいならフォロワー基準、と目的を決めてから式を選びます。

どの数字を分母にするか|目的別の選び方

分母の選び方は、投稿の内容を比べたいならリーチ、フォロワーとの関係を見たいならフォロワー数、動画の視聴を前提に見たいなら閲覧回数、というように、答えたい問いから逆算して決めます。

分母を選ぶときの判断材料を、問いの種類ごとに整理します。

  • 投稿の切り口やテーマの違いを比べたいとき:リーチ基準が向いています。見た人の数を分母にするため、表示された規模の違いを取り除いたうえで、中身の差を比べやすくなります。
  • フォロワーとの関係の濃さを時系列で見たいとき:フォロワー基準が向いています。ただし、フォロワー数が増減する期間は分母も動くため、同じ時点の数字で記録します。
  • リールのように繰り返し再生される形式を比べたいとき:閲覧回数基準が向いています。ただし views は開発中の指標である点を踏まえ、式の定義が変わった時期をメモしておきます。
  • 他のアカウントや外部レポートと比べたいとき:式が一致するかをまず確認します。式が不明な数字とは、数字そのものの大小を比べません。

どの式を採用するにしても、一度決めたら一定期間は変えないことが大切です。式を頻繁に変えると、数字が動いた理由が投稿の中身なのか、計算の方法なのかを区別できなくなります。メモには、式、分母の種類、期間、広告を含むかどうかを書き添えておきます。

初めて取り組む場合は、リーチ基準を軸にして、補助的にフォロワー基準を並べるという組み合わせが扱いやすい選択肢です。2つの数字の動きが一致するか、ずれるかを見ることで、投稿の中身の影響とフォロワー規模の影響を切り分ける手がかりになります。

フォロワーがなかなか増えず、フォロワー基準の数字が伸び悩む場合は、数字の読み方より先に、アカウントの設計やプロフィールを見直す必要がある可能性もあります。その場合は フォロワーが伸びない人の共通点 や フォロワーが増えるプロフィールの書き方 を併せて確認してください。

数字を集めるときの制約|更新の遅れ・保存期間・取得できない指標

インサイトの数字は、集計に最大48時間の遅れが生じる場合があり、ストーリーズの指標は24時間しか取得できないなど、指標ごとに取得できる期間や条件が決まっています。

公式リファレンスには、指標の計算に使うデータが最大48時間遅れる可能性があると書かれています。投稿の直後に数字を計算しても、確定した値ではない可能性があるため、記録するタイミングを「投稿から○日後」のように決めておくと、投稿同士を同じ条件で比べやすくなります。メディアの指標データは最大2年間保存されるとも記載されています(公式リファレンス)。

ストーリーズについては、メディアの指標が24時間のみ使用できる点が公式に述べられています。期限が切れる前に数字を控えておく必要があり、ハイライトに追加すれば期限後もデータを受け取れるという記載があります。また、ストーリーズの指標値が5未満の場合、閲覧者が足りずインサイトを表示できないことを示すメッセージとともにエラーが返るとされています。これはAPIの挙動の記載なので、アプリ画面でどう表示されるかは自分の画面で確かめます。

アカウント単位の指標では、フォロワーが100人に満たないビジネスまたはクリエイターアカウントで、一部の指標(follower_count、online_followers など)が省かれると説明されています。follows_and_unfollows や follower_demographics もフォロワー100未満では返されません。立ち上げ初期のアカウントでは、見られる数字が限られることを織り込んで運用します(アカウント単位の公式リファレンス)。

アカウント単位の公式リファレンスは、Instagramビジネスまたはクリエイターアカウントの指標として各指標を説明しています。アプリ内でインサイトを使う条件はアップデートで変わりうるため、自分のアカウントで項目が見えない場合は、プロアカウント(ビジネスまたはクリエイター)に切り替えているかを確認します。切り替えの手順は プロアカウントへの切り替え方法 にまとめられています。

画面での見方そのものを詳しく知りたい場合は、Instagramインサイトの見方 を参照してください。この記事は指標の意味と計算の考え方に絞っており、画面操作の案内は上記の記事が担います。

アカウント全体の数字と投稿単位の数字の違い|accounts_engagedとインタラクション合計

accounts_engaged はコンテンツとインタラクションしたアカウントの「人数」を数える指標で、投稿のインタラクション合計は反応の「回数」を数える指標のため、一人が複数回反応した場合に両者は一致しません。

アカウント単位の公式リファレンスでは、accounts_engaged を、投稿、ストーリーズ、リール、動画、ライブ動画(広告内のものを含む)とインタラクションしたアカウントの数と説明しています。インタラクションには、いいね、保存、コメント、シェア、返信などが含まれ、この指標は推定値です。人数を数えるため、同じ人が3回反応しても1アカウントとして数えられる、と考えるのが自然な読み方です。

たとえば仮に、10人が合計30回反応した場合、accounts_engaged は10に近い値、インタラクション合計は30に近い値になります。どちらも「エンゲージメント」と呼べますが、前者は何人に届いたか、後者はどれだけ反応が起きたかを表しています。人数に注目すれば裾野の広さが、回数に注目すれば濃さが見えてきます。

リーチにはフォロワーか否かで分ける内訳(follow_type)が用意されていると、アカウント単位の公式リファレンスに記載があります。メディアの種類で分ける内訳(media_product_type)もあり、フィード、リール、ストーリーズなど、見られた場所別に数字を見ることができます。これらの内訳を使うと、反応が主にフォロワーから来ているのか、フォロワー以外の人にも見られているのかを区別して読む手がかりになります。

投稿を見た人がプロフィールを見に行ったかどうかを示す指標もあります。投稿単位の公式リファレンスには、投稿に反応した人がその後にプロフィールで取った行動の数を表す profile_activity と、プロフィールがアクセスされた回数を表す profile_visits があります。反応のあとに行動が続いているかを見たい場合の補助になりますが、エンゲージメント率の分子や分母には入れず、別の記録欄で見るのが整理しやすい方法です。

読み間違えやすい点|率の数字を鵜呑みにしないための確認項目

エンゲージメント率を読み違える原因は、式の違い、母数の小ささ、反応の種類の混在、広告の有無、取得タイミングの違いの5つに集約され、いずれも記録の取り方で防げます。

一つ目は、式を変えたまま数字を比べることです。前の月はリーチ基準、今月はフォロワー基準で記録した数字を並べると、実際には何も変わっていなくても大きな増減に見えてしまいます。式を変更するときは、変更日を記録し、新しい式で過去分を再計算してから比べます。

二つ目は、母数が小さい場合です。リーチが数十件の投稿では、1件の保存で率が数ポイント動くことがあります。こうした数字は傾向をつかむ材料にはなっても、投稿の優劣を決める根拠としては頼りません。複数の投稿をまとめて見る、一定数が集まるまで判断を保留するといった扱いが無難です。

三つ目は、反応の種類を1つの率にまとめすぎることです。合計の率は便利ですが、増えた中身がいいねなのか、保存なのかで、読み取れる意味が異なります。率が変わったときは、内訳まで見て、何が動いたのかを確認します。

四つ目は、広告を含むかどうかです。投稿単位のインタラクション合計は広告上の反応を含まず、アカウント単位の合計は宣伝コンテンツを含むという違いは、前述のとおりです。広告配信をした期間は、両者の数字の差が広がる場合があるため、記録に「広告あり/なし」の欄を設けます。

五つ目は、取得タイミングです。データの反映には遅れがあり、取り消しも後から反映されるため、見たタイミングが違う数字どうしは同じ前提では比べられません。投稿した曜日や時間帯の違いも結果に影響しうるので、時間帯の比較は Instagramの投稿に最適な時間帯の考え方 のように、検証の方法から整理されている記事を参考にできます。

外部のレポートや他のアカウントが公開している率を見るときは、式と計測条件が不明なら、数字の大小をそのまま基準にしません。公式にも一般的な基準値は示されておらず、比べる相手として扱いやすいのは、自分の過去の同条件の投稿です。

よくある質問(FAQ)

Q1. エンゲージメントとインタラクションは同じ意味ですか。
運用の会話ではほぼ同じ意味で使われます。ただし公式の指標名は total_interactions(インタラクション合計)で、数えるのはいいね、保存、コメント、シェアから取り消し分を引いた数です。「エンゲージメント」は数にも率にも使われるため、どちらを指すかを確認してから使うと誤解が減ります。
Q2. エンゲージメント率の計算式はInstagramの公式で決まっていますか。
確認した公式ドキュメント(Instagramメディアのインサイト、Instagramアカウントのインサイト)には、率を求める式は載っていません。この記事で紹介した式はすべて業界で使われる計算例の一つであり、公式定義ではありません。
Q3. リーチとフォロワー数のどちらで割るべきですか。
答えたい問いで決めます。投稿の中身の違いを見たいときはリーチ、フォロワーとの関係を見たいときはフォロワー数が向いています。迷う場合は、リーチ基準を主に、フォロワー基準を補助として2つ並べて記録する方法があります。
Q4. ストーリーズでもエンゲージメント率を出せますか。
シェア、返信、再投稿などの数は取得でき、リーチを分母にした計算も組み立てられます。ただしストーリーズの指標は24時間のみ使用でき、日本のユーザーが作成したストーリーズでは API 経由の返信数が0になる旨の注記があります。期限内に数字を控え、返信はアプリ側の表示とも突き合わせてください。
Q5. エンゲージメント率は何パーセントあれば良いのでしょうか。
公式ドキュメントに基準値は載っておらず、この記事でも数値の目安は示しません。式や計測条件が不明な他者の数字との比較より、自分の過去の同条件の投稿との比較のほうが、変化の意味を読み取りやすくなります。
Q6. 広告での反応はエンゲージメントに含まれますか。
投稿単位の likes、comments、total_interactions などはオーガニックな反応のみを数え、広告上の反応は含まれません。一方、アカウント単位の total_interactions は宣伝コンテンツ上の反応を含むと説明されています。どちらの数字を使っているかを記録に残してください。
Q7. 投稿した直後の数字で計算してもよいですか。
計算自体はできますが、指標の計算に使うデータは最大48時間遅れる可能性があると公式に記載されています。投稿から一定日数が経ってから記録する、と日数を固定すると、投稿同士を同じ条件で比べられます。

まとめ|エンゲージメントは「何を数え、何で割るか」を先に決める

エンゲージメントは、反応の合計数と、それを割った率の2つの意味で使われる言葉です。公式ドキュメント(投稿単位、アカウント単位)で確認できるのは、いいね、コメント、保存、シェアなどの指標と、リーチや閲覧回数の定義までで、率の計算式は公式に定められていません。式は業界で使われる計算例から選び、分母は答えたい問いに合わせて決めます。

数字を集めるときは、48時間の遅れ、ストーリーズの24時間制限、フォロワー100人未満での取得制限、広告の扱いの違いを前提にします。式を変えたら過去分を再計算する、母数が小さい数字を過信しない、内訳まで見る、といった扱いで、率の読み違いを減らせます。

次の一歩として、まず自分の直近の投稿数本で、リーチ基準とフォロワー基準の2つの率を計算してみてください。順位が入れ替わるかを見るだけでも、自分のアカウントでどの数字が何を表しているのかが分かってきます。

関連記事

インスタで人生を変えませんか?

ソウタのAIインスタ大学(無料・LINE)の案内をご覧いただけます

岡田颯太(ソウタ)

この記事を書いた人:岡田颯太(ソウタ)

株式会社S.Line代表取締役。Instagramの運用経験をもとに情報を発信しています。掲載内容に誤りがあれば訂正します。

このサイトは株式会社S.Lineが運営しています。記事内の店舗予約・LINE登録・講座の案内には、当社または当社が集客を担当するサービスの広告(PR)が含まれます。
目次